変性意識の形成

その一
変性意識とは非日常的な意識のことで、現実感を伴わない意識のことをいいます。
私たちは軽い変性意識を持つことは頻繁にあります。
たとえば、最後に主人公が死ぬという物語の映画があり、それを見て泣く人がいても不思議ではありません。映画の中の世界は非現実であり、本当に主人公が死ぬわけではないのにね。
このように、非実現的世界の中でも、私たちの心は揺れ動きますが、マインドコントロール・洗脳する側は、この変性意識をもっともっと応用させるテクニックを有していることが大変多くあります。
変性意識をもたらす大きな目的の一つは、潜在意識の書き換えをすることです。
私たちの生活の多くは、潜在意識に基づいています。例えば、私は高所恐怖症ですが、この恐怖症になるには、何らかの理由がありました。今となってはその理由は覚えていません。
しかし、幼い頃の、高いところでの強烈な経験が、ある種の潜在意識を形成し、自分を縛っていることは間違いありません。その結果、現在でも、ジェットコースターに乗ることができず、高層ビルの上方階に長居をすることができません。絶対に落ちないとわかっているのですが…。
このように、潜在意識が自分の潜在意識が自分の行動を縛るとしたら、潜在意識をマインドコントロール・洗脳する側の都合のいいものに変えてしまえば、相手を意のままに操れると考えられるでしょう。
そのために、高度なテクニックを利用して、相手の思考を書き換えます。


その二
人が第三者の変性意識をどのように変えるのかというと、それには様々な方法があり、また様々なテクニックが必要になります。
人の人格そのものを変えてしまうわけですから、そのテクニック習得は、容易なことではありません。変性意識の形成に使われるテクニックで最も一般的なものは、麻薬などの違法薬物や、催眠術です。
たとえばLSDと呼ばれる幻覚剤は、人間の感覚を超人的なものにする効果が絶大で、オウム真理教が儀式に使用していたことも有名です。
その効果の現れ方には、

宇宙との一体感

時空間の拡張した感覚

万能感

などがあり、変性意識をもたらす過程、おもに変革期にLSDによる体験をすると、その影響は絶大なものになると言われています。
催眠は、私たちが思い描く「寝込む状態」とは違い、暗示にかかりやすい状態のことをいいます。
例えば、電車の中で揺られていると眠くなる人は多いと思いますが、その時の思考の幅は狭くなっており、自分をコントロールするには不十分といえます。ですから、潜在意識の赴くままにしか動くことはできません。
催眠状態をうまく作り出すことで、変性意識を形成しやすくなるということは、想像することができるでしょう。
ほかにも、人が変性意識を形成しやすい状態というものは様々にあります。
私たちもツボではありませんが、ある特定の部位にエネルギーを送りますとまもなく、変性意識状態に導くことはできます。



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